【看護計画】末梢循環障害(浮腫)

目標
短期目標
・浮腫の出現部位や程度に気づき、伝えることができる
・安静や足の挙上などの対処法を受け入れ実践できる
・圧迫感や違和感などの症状を早期に訴えることができる
・医師の指示に従って薬物療法や水分制限を行うことができる
長期目標
・末梢循環を良好に保ち、浮腫の悪化を予防することができる
・浮腫の変化に応じた生活調整やセルフケアを継続することができる
・生活習慣(塩分・水分管理、体位調整)を習慣化することができる
・医療者・家族と連携して浮腫管理を日常生活に取り入れることができる

看護計画概要
O-P
・浮腫の部位、左右差、圧痕の有無、硬さ、色調
・体重変化、尿量、水分出納バランス(I/O)
・心不全・腎不全・肝疾患などの基礎疾患の有無
・下肢の冷感、しびれ、疼痛などの循環障害の徴候
・バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数)
・服薬状況(利尿薬、降圧薬、NSAIDsなど)
・活動状況、臥床時間、下肢の挙上頻度
T-P
・浮腫部位の観察と記録を定期的に実施
・安静時の足挙上・クッション使用の支援
・利尿薬投与後の排尿量確認と副作用観察
・弾性ストッキングや包帯の使用方法と圧管理の確認
・水分・塩分摂取量の記録と医師との連携による調整
・体重測定と日内変動の記録
・褥瘡リスクの高い部位の保護とスキンケア
E-P
・浮腫のメカニズムと危険性についてわかりやすく説明
・下肢の挙上や足浴、軽い運動の必要性を指導
・水分・塩分の適切な摂取管理について助言
・利尿薬や降圧薬の服用管理と副作用への注意点を共有
・靴下や靴の選び方(締め付けないもの)を具体的に説明
・浮腫の悪化兆候を早期に見つけて報告する習慣を促す
・家族への浮腫観察・記録・支援方法の説明

根拠
O-P(観察・評価)の背景と根拠
・下肢や足背、仙骨部などの浮腫の有無や程度、圧痕の深さや持続時間は、静脈還流やリンパ排出の機能低下を示す重要な指標である
・皮膚色、温度、毛細血管再充満時間(CRT)などの末梢循環指標は、循環障害の重症度や動脈系との関連性を判断するうえで必要である
・体重の増加、尿量の減少、呼吸状態の変化なども、全身的な体液貯留の進行を示唆するため、浮腫と合わせて継続的に評価する

T-P(ケア・処置)の背景と根拠
・足の挙上や弾性包帯の使用は、静脈還流を促進し、うっ血性の浮腫の軽減に効果的である
・体位変換やマッサージ、運動療法は、長時間の同一姿勢による循環停滞を防ぎ、リンパ流や静脈還流を改善する
・塩分制限や利尿薬の調整などの水分管理は、心不全や腎不全などの背景疾患による浮腫に対して有効な介入である

E-P(教育・指導)の背景と根拠
・下肢挙上や圧迫療法の継続、自宅でのフットケア方法を指導することで、慢性的な浮腫の自己管理を促進できる
・むくみの悪化時に注意すべき症状(息切れ、体重増加、痛みなど)を理解させることで、早期の再受診行動につながる
・心不全や静脈瘤、深部静脈血栓症(DVT)などの既往がある場合は、再発リスクを踏まえた生活指導と予防意識の強化が必要である

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