【看護計画】不眠症

目標
短期目標
・睡眠に関する悩みや不安を言語化できる
・日中の眠気・集中力低下など睡眠不足の影響を自覚できる
・睡眠習慣を見直し、改善に向けた行動を一つ以上実施できる
・必要時に睡眠薬の正しい使用ができる

長期目標
・安眠できる環境や生活習慣を自ら整えることができる
・日常生活に支障が出ない程度の睡眠を継続的に確保できる
・再び不眠が生じた際にセルフケアで対処できる
・不眠症に伴う身体的・心理的ストレスへの対応力を身につける

看護計画概要
O-P
・入眠時間、睡眠時間、中途覚醒・早朝覚醒の有無と頻度
・日中の眠気、集中力低下、意欲低下、疲労感の有無と程度
・就寝前の行動(スマートフォン使用、飲酒、カフェイン摂取など)
・環境要因(騒音、照明、室温、寝具など)の影響の有無
・不眠に対する心理的要素(不安、うつ傾向、焦りなど)
・使用中の睡眠薬・抗不安薬の種類、効果、副作用の有無

T-P
・毎日同じ時刻に起床・就寝するよう生活リズムの調整を支援
・就寝前のリラクゼーション法(音楽、読書、呼吸法など)を導入し、習慣化を促す
・カフェインやアルコール摂取、画面刺激の回避など睡眠衛生の実践を支援
・必要時には暗室化、静音、室温調整など環境整備を実施
・睡眠薬の服用状況を確認し、依存や不適切使用のリスクを予防
・不眠が苦痛になっている場合は、医師との連携による心理的介入を提案

E-P
・不眠のタイプ(入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒など)と原因をわかりやすく説明
・「眠れないこと」にとらわれすぎず、日中の活動リズムを整えることの重要性を強調
・睡眠環境や生活習慣の見直しポイントをリスト化し、実践しやすい項目から支援
・睡眠薬の作用・副作用、依存リスク、漸減の必要性について丁寧に説明
・認知行動療法(CBT-I)の概要や考え方(例:「寝室=安心できる場所」への再学習)を紹介
・ストレス要因や悩みについて、看護師への相談や専門職への紹介先を提示

根拠
O-P(観察・評価)の背景と根拠
・不眠症は主観的症状が中心のため、具体的な睡眠パターンや日常生活への影響を詳細に聴取し、睡眠の質と量を評価することが重要である
・睡眠薬の使用状況と効果、副作用の有無は、不適切な依存や継続に伴う健康被害を防ぐ上で把握しておくべきである
・環境や心理的要因の特定は、不眠の背景にある本質的な問題にアプローチする手がかりとなる

T-P(ケア・処置)の背景と根拠
・生活リズムの乱れや就寝前の刺激は入眠困難の原因となるため、日中活動と夜間の静穏を意識した介入が求められる
・リラクゼーションの導入は自律神経の安定を促し、自然な入眠を支援する有効な手段である
・環境要因の調整(騒音・照明・温度)も睡眠の質改善に効果があり、患者個人に合わせた対応が必要である
・睡眠薬は短期的には有効だが、漫然使用は耐性・依存リスクがあるため、看護師による使用状況のモニタリングが重要である

E-P(教育・指導)の背景と根拠
・不眠症は生活習慣や認知的偏りが背景にあることが多く、患者自身が原因を理解することで行動変容が促されやすい
・睡眠薬への過度な依存を避けるためには、薬物以外の方法(CBT-Iや睡眠衛生指導)を併用し、自律的な睡眠維持が可能となる支援が求められる
・不眠によるQOLの低下や精神的影響を緩和するためには、心理的な支援体制の周知が重要である

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