【看護計画】体液量の不足(脱水・水分バランス異常)

目標
短期目標
・口渇や尿量減少などの脱水徴候に気づき、報告することができる
・医師の指示に基づいた水分補給を実施することができる
・水分摂取と排泄のバランスを意識して行動することができる
・脱水リスクの高い状況を理解し、注意して過ごすことができる
長期目標
・日常生活の中で安定した水分バランスを保つことができる
・体調や気候に応じた水分調整を自ら行うことができる
・再発を防ぐための生活習慣や環境調整を継続できる
・家族や支援者と協力して適切な水分管理を行うことができる

看護計画概要
O-P
・体温、脈拍、血圧、呼吸数などのバイタルサイン
・尿量、色調、回数の変化
・口腔内の乾燥、皮膚の張り、眼球の陥没
・体重変化、浮腫の有無、血清ナトリウム・BUN・Hctの値
・水分摂取量と経口摂取の可否
・嘔吐・下痢・発熱など脱水を引き起こす要因の有無
・発汗の程度、脱衣行動、環境温度への反応
T-P
・水分摂取量と排尿量の記録管理(In/Outバランスの確認)
・脱水症状の早期発見と報告体制の確立
・経口補水・点滴の管理(医師指示のもと)
・必要に応じて環境調整(室温・湿度の管理)
・口腔内保湿や氷片使用による経口摂取の促進
・便・尿失禁時の皮膚ケアと水分管理の調整
・脱水を引き起こす薬剤(利尿薬など)の影響評価
E-P
・水分補給の必要性とタイミング(起床時・食事時など)を説明
・下痢・発熱・多汗時の脱水リスクと対応方法を指導
・食事から摂れる水分量について理解を促す
・水分制限が必要な場合の管理方法を具体的に説明
・水分の適正摂取量と個人差について本人・家族に共有
・夏季や感染流行時など、リスクが高まる時期の注意点を指導
・排尿量や皮膚の変化を観察する視点を家族と共有

根拠
O-P(観察・評価)の背景と根拠
・尿量、皮膚の乾燥、舌の状態、血圧、脈拍などの変化は、脱水の早期兆候を示すため、日常的かつ複合的な観察が必要である
・体重の急激な減少は水分喪失の可能性を示すため、連日での測定により変化の把握が容易になる
・血清ナトリウム、BUN/Cr比、ヘマトクリットなどの検査値は体液バランスを反映し、脱水の重症度や種類(高張性・等張性・低張性)を判断する指標となる

T-P(ケア・処置)の背景と根拠
・水分補給の量・速度・方法(経口・静脈)を個別に調整することで、安全かつ効果的な体液補正が可能になる
・発熱、下痢、嘔吐、利尿剤の使用など、脱水を引き起こす要因のコントロールは根本的な再発予防につながる
・室温や衣類調整による発汗管理、体位変換による循環促進などの基礎的ケアも体液保持に間接的な効果がある

E-P(教育・指導)の背景と根拠

・水分補給の重要性や適切な飲水方法を理解することは、高齢者や認知症患者における予防的行動の促進に不可欠である
・利尿剤や下剤使用中の患者には、水分喪失リスクと補給のバランスを理解させることで自己管理能力を高めることができる
・脱水の初期症状(口渇、尿量減少、倦怠感など)に関する指導は、早期受診やケア介入につながる自己判断力の支援となる

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