短期目標
・活動による疲労や不調に気づき、無理せず休息をとることができる
・自分の体調や疲労度を把握し、適切な時間に休息をとることができる
・必要に応じて介助を受けながら、安全に活動を行うことができる
・休息と活動のバランスを意識した日常生活を送ることができる
長期目標
・無理なく継続可能な生活リズムの中で活動と休息の調整ができる
・疲労の蓄積を予防しながら、必要な日常生活動作を継続できる
・自分のペースで活動しながら、再発や転倒などを予防できる
・活動意欲を保ちながら、心身の健康を維持することができる
O-P
・ADLの状況（移動、更衣、排泄、食事など）
・活動後の疲労感や息切れの有無と程度
・休息時間とその質（睡眠時間、昼寝の有無）
・日中の活動パターンや生活リズム
・バイタルサイン（血圧、脈拍、呼吸数、SpO₂）
・活動時の表情、会話量、意欲の変化
・既往歴（心不全、慢性疾患、抑うつ傾向など）
T-P
・ADL動作の介助・見守りとリスク管理の実施
・体力に応じた活動量への調整（歩行距離、家事など）
・必要に応じたベッド上安静や休息時間の確保
・睡眠環境の整備と快眠のための支援（照明、温度、音）
・疲労の訴えがある場合の活動制限と対応
・活動後のバイタルサインの確認と記録
・OT・PTとの連携による生活動作の評価・訓練
E-P
・活動と休息のバランスの重要性についてわかりやすく説明
・体調に合わせた行動計画の立て方を助言
・無理をせず、体調不良時には休むことの必要性を共有
・家族に対しても無理な促しを避ける声かけの工夫を指導
・睡眠衛生の基本（就寝前の行動、昼夜の区別など）を説明
・疲労時のサインとその対処方法を共有
・生活全体を見直す中で活動量や手段を調整する視点を提案
O-P（観察・評価項目）
・活動時のバイタルサイン（呼吸数、心拍数、SpO2など）や主観的疲労感を観察することで、活動による身体的負荷や回復状況を把握できる
・活動内容と時間帯、休息の質を記録することで、日内変動や休息とのバランスを明らかにできる
・睡眠パターンや昼夜逆転の有無、覚醒頻度を評価することで、休息の質に関する問題を早期に発見できる
・セルフケア実施状況やADLの変化を観察することで、活動可能範囲と自己効力感の関連を判断できる
→ 疾患や加齢に伴う全身倦怠・低活動状態では、「動きすぎによる疲労蓄積」または「活動不足による廃用」が混在しやすく、休息と活動のバランス評価が重要となる
T-P（ケア・処置などの実施項目）
・活動スケジュールを調整し、身体負荷の少ない段階的な活動計画を立てる
・過活動や過度な安静の回避を意識し、必要に応じて声かけや誘導により活動への参加を支援する
・休息環境（照明、音、ベッド環境など）の整備を通じて、質の高い休息が得られるよう支援する
・日常生活動作におけるエネルギー保存法（呼吸法、休息の挿入、動線の工夫など）を実施する
→ 疲労の蓄積によるADL低下や二次的なうつ状態、睡眠障害の悪化を防ぐために、活動と休息の最適化が回復促進に直結する
E-P（教育・指導・生活支援）
・「疲労が強いときは無理をしない」「活動と休息を交互にとる」など、エネルギー配分に関する具体的な自己管理方法を指導する
・過活動や不活動の自覚がないケースもあるため、1日の生活パターンを可視化し、患者と一緒に振り返りを行う
・活動後の疲労や息切れが続いた場合の早期相談を促すことで、体力低下や疾患増悪の早期発見につなげる
・家族にも活動・休息の必要性とタイミングを共有し、無理な声かけや不適切な休ませ方を防止する
→ 疾患回復期や慢性期では、休みすぎることによる廃用や抑うつを防ぎながら、QOL向上のための自己管理教育がカギとなる
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